2013年4月3日水曜日

最終公演を聴きに






フランス・ブリュッヘンと18世紀オーケストラが最終の日本公演を行うため、聴きに行く事に
しました。クライバーなどに比べれば指揮の技術はさほどのものでは無いと思いますが(主観)、
徹底的に研究された古典音楽の表現には凄まじい表現力があり、技術を補って余りある
音楽家として、リコーダー演奏同様に,天才の域であることは疑いない事でしょう。

最近は来阪公演もないため聴く機会も少なく、20年ぶり程になり、わざわざ上京します。


この人の音楽感は常に研究と進化が共存して表現されるため、リコーダー奏者だった頃の
音源でもその興味深さがうかがえます。

今回はドストライクのベートーヴェンを聴きますが、いみじくも最近グロッサ・レーベルから
発売された全集は、20年程前に録音されたフィリップス盤に比べて、随分と変化したもの、
と驚いたものです。リコーダーも60年代と72年位以降の音源では別人のようですが、同様です。


CDでは、18世紀オケ創設期のストイックさが随分と緩んで、古楽としてで無くとも随分と聴きやすく、
幅広く受け入れられる音楽に変わって来たように思いました。


加齢による最終来日は寂しい限りですが、80ともなればそれも納得出来ましょうか。