2013年1月27日日曜日

発表会



先般、バロック・プログラムによるリコーダーの個人発表会を行いました。



若手数名での一枚



若手から、通われて20年程にもなる大人の方々まで、
毎年ですが、全ての方々が強い音楽的意思と高い品格で、
楽器本来の優しい音色を奏でて下さいました。


毎年の皆さんのスキルの上がり方は尋常ではありません。
どこかでバロックのアプローチを感じ取っていくのでしょうか、
(平均律、吹奏楽的、合奏的演奏とは全く異なる)古典調律に対する音程の正確さ!
や、リコーダー本来の柔らかい音色等、心地よく刺激のある空間と時間になりました。




特質すべき一つは小学6年の「なおちゃん」。

これでもか、という、ともすればありがちの「我の強い」ものとは「真逆」の非常に素直かつ
高度な演奏に、会場一同驚愕、唖然、大喝采!
「才能」というものはこういうものなんです。

プロ演奏家の多い私の門下の中で、彼女も今後、姉弟子兄弟子の素敵な刺激を受けて
更なる成長をするでしょう。楽しみでなりません。


愛好家、第二専門、専門家を問わず、美しい音色と音楽をリコーダーで奏で続けて頂きたい、
と思いました。
今後もそれぞれの方々がお持ちになるポテンシャルを引き出す一助になれれば嬉しく思います。





2013年1月21日月曜日

赤穂市文化会館 ハーモニーホールにて終演




およそ八年に亘りお世話になり、様々な経験をさせて戴いたスーパーリコーダーカルテットの
一員として、イベントへのゲスト出演をして参りました。



私個人のこの楽団への所属は今日が最後となりました。



己だけでは決して縁の無かったであろう日本の名会場である東京文化会館や大阪のいずみホール、また全国各地での数々の演奏体験は貴重な体験に。反面、バロック演奏とは全く異なった世界観(音楽感、音程感、音質、等)への戸惑い、当意即妙は当然、人智を超えた事態に出くわしたりと様々な場面を終始体験して来ましたが、その中には当然、感動体験も多々ありました。
結果としてその全てが多くの貴重な経験となり、とても深い修行となった事は事実で、深い感慨と
感謝の念を禁じ得ません。今後はこれ全てを活かし、私は私のベクトルで邁進したいと思います。




私には縁が無い兵庫県の西方、播磨地区で行われた「播磨リコーダーフェスティバル」in
赤穂、というイベントでしたが、出演、来場で多くの方々が集われていました。
失礼ながらこれほどの愛好家の方々が各地にいらっしゃる事実は中堅になれど私には勉強不足。
昨年に続き驚いた次第です。








多くの理解と意思が上手に集結してリコーダーの未来に繋がればと思います。








2013年1月14日月曜日

バロック・エクスペリエンス リハーサル




今年3月8日に行う「バロック・リコーダー・エクスペリエンス」のリハーサル風景をば。
今回で三度目のタイトルもオトテールを中心にフランスの盛期バロック音楽の深層に
せまります。






取り組む作品群はとても魅力的なだけに、速戦即決という方法では本来の芸術的な魅力を
引き出す事は不可能ゆえに、愛好家よろしく半年程をかけて毎回取り組んでいるのです。

例えば、楽器指定のソナタや組曲に比して、「コンセール」に対して少人数でどう対処するか。

木管楽器がトップを取り続ける絶対性も無く、例えば、セカンドへの対応も可能、と見出しに
記載されており、ならば、他の楽器がメロディを奏で、木管がオブリガートパートにまわるなど・・・。

楽器も高価な物に新調しましたが、やはりこれもまた当然、速戦即決には自分とリンクし
づらいもので、(平常使用にだいたい2年かかりますが)たかだか笛一本の頭部管の選定にまで
時間と決断が必要なものなのです。(←わたくしの場合は、ですが。)


また、トリル、モルデントの扱いと回数、ディミニューションの適所適切と思われる使用どころ、
全てにハイセンスに仕上げるには軽く病気になりそうな程に神経と労力を使います。

的確かつ妥当な古典調律も、また、0.5ヘルツに至るピッチも全て練って行きます。

20歳前後で猛烈に練習と勉強をしておいて良かったぁ~と思います(正直)。



まぁ、大変っぽいですが、プロですから

当然ですか・・・。



と、言って、私のそれに付き合ってくれるスキルの高い、経験の豊富な音楽家なんて、
非っ常に稀でございまして、共演者、協力者、またお聴き下さる素敵なお客様も含め、
感謝です。

ベストを尽くさんと、既に満身創痍でございます。