2015年7月18日土曜日

関西古典音楽研究会Ⅰ リコーダー製作家の実態について



バロック時代の「木管楽器製作家(特にリコーダー)」について、プロの門下生を集め、その詳細を知る勉強会を開催しました。以前にお会いした折からお願いしていた会が実現した事になります。

講師はアムステルダム在住の斉藤さん。
製作家としては勿論ですが、研究家としても貴重な存在の方です。

貴重な資料を頂き、まとめられた製作家の実態のペーパーと共に、作曲家との関連付けなどの
講義を頂きました。



台風真っ只中の大阪で、忘れられない一日に


バロックとしてのリコーダーを学び、スキルを上げるには、遺憾にも関西では未だに十分ではありませんし、未来的にも絶望的です。

ましてや、作曲家こそ楽書やウェブで勉強出来ますが、では、当時の製作家については非常に手薄です。それがチェンバロ奏者なら知識も豊富で情報もありますが、リコーダーでは名前こそ知っていようが、その特徴や師弟関係については残念ながら。

ロンドンの名工、ブレッサンはばりばりのフランス人で、ステンインズビー・シニアが弟子となり~
辺りはさすがに知っていますが、ステインズビー・ジュニアに至り、もとの内径の変化や音の施行の変化や傾向の違い等は興味深い点です。

勿論、欧州各国の系譜についてもお教え頂きました。
存外、ドイツが地味だったのに反し、イタリアが非常に盛んであったことは意外でした。
次回は特殊管の存在と利用について、を年末に。
プロの知識スキルを上げ、愛好家へと拡散していくのも、リコーダー界の底上げの側面には
なるのではないでしょうか。